先日(2月),叔父が尋ねて来た。叔父は福祉に関係したボランティアをしているとか。
介護を必要としている人達と接する日々にあって,どのように人と向き合っていけば良いのか解らなくなった。との事。
そのような叔父に「誠実」であれば良いのではないか?  と,答えた。言葉にすれば簡単だが,その「誠実」が一番難しいと。
仕事に就く時,まず,第一印象が大事であり,時間をかけて信頼関係を結ぶ事の出来ない介護という仕事は,,
   「如何に相手に自分の心を見透かされないようにするか。」
   「如何に自分を隠して,相手に誠実であると信じさせるか」が,難しいのだと。
  相手に対して「誠実」であるという事は,このような事ではないでしょう。心を見透かされないように画策したり,
自分を隠して相手に「良い仔」を演じる事は,相手に対して誠実であるとはいえないでしょう。
如何に誠実であろうとしても,相手がある事だし簡単に「誠実」なんて出来る筈がないという。
確かに気難しい人を相手にする時,苦しい事。辛い事が多くなるでしょう。それでも,
自分が誠実でありたいと望むなら,相手が如何なる人であっても,
現在の自分が持てるだけの「誠意を尽くす」事が出来れば,それで良いのではないでしょうか。 

   誠実であるという事は,
自分が相手から,如何に誠実な人であると認めてもらう事ではなく,
   自分が自分の心に対して,
向き合うものに対して誠意を尽くして接する事が出来ているのか。
という事ではないのではないだろうか。

  05’3/3,(木),誠意を尽くすのは,何処まで?

  人に対して「誠実」でありたいとか,人に対して「誠意を尽くす」と言ったとして,では,その誠実・誠意とは,
何処まで尽くす事が誠意を尽くしたという事になるのか。相手にとって,迷惑な事。相手にとって,
余計なお世話に過ぎない事であっても,自分にとっては○○だから,人として△△だから,この事は相手に伝えなくてはならないのか。
相手にとって迷惑でしかないのに,行動に移さなくてはならないのか。この境目,線引きは本当に難しいと想う。先日(05’2/26・土),
  Yahoo掲示板にて,
愛犬の腹部にゴルフボール大にまで大きくなった乳腺腫瘍について,手術日まで決めたが,本人(犬)が腫瘍の存在を全く気にしていないし,
痛がってもいない。手術となると麻酔のリスクもあるし,近所で同じような手術の後に死亡した犬がいる事などで,取り止めたが
どうしたものだろうかという書き込みがあった。それに対して,Rockyの時の事を例にあげて,長い眼でみて手術をした方が
良いと想いますよ。。。。。と,お伝えをしたのですが,犬自身が気にしている様子もなく触っても痛がる事もない。
普通に元気にニコニコしていてその笑顔を見ていると,犬への負担等も含めて手術に踏み切る事は出来ないと。
そして,見た目による腫瘍の違い,縫合の大きさ等に更に,迷いが生じられたようです。
  :幸せにのびのびした老後を送ってほしいと願い,
  :痛い思いや ストレスを感じてほしくない。。。
しかし,それは犬が何れ訪れて来るまでの,束の間の安らぎでしかないという事を飼い主さんは知らないから言える事なのです。
   その犬の事を想うと,
「☆ 乳腺腫瘍手術の是非について」このように伝える事が精一杯でした。
しかし,飼い主さんには手術をしないと心に決めておられたのでしょうね。
  :人間に例えてみても自己治癒力というか。。。生活や食べ物の改善とストレスをなくして笑って過ごすとガンなどが治ったり。。。
  :そんなことを考えたりしています。なにか これを食べたほうがいい とかありますか???
  :たとえば人が摂るサプリ(アガリクスなど)はだめでしょうか。
このようなお返事にもう駄目だわ。この飼い主さんには何を言っても無理だろうと想った。が,本当にそれでいいのだろうか。
医療技術や経験なんてなんにもない。が,それでも今までの主治医との会話。ネットを通して知り合った飼い主さんの中で,
乳腺腫瘍を手術しないで,最後まで看病をするのだと決意したものの愛犬のあまりの姿,耐え難い(飼い主)苦痛に
「安楽死」をさせた方を数人しっている。そのような経験から大きくなった乳腺腫瘍は決して自己治癒力なんて望む事は
不可能に近いのだという事を伝えたい。この飼い主さんと話をしたいとは想わないが,これから苦しむ事は
必須であろうと想われる犬の事を考えて,「誠意を尽くした」といえるのだろうか。
悩んでしまった。苦しかった。どうすればいいのか。
自分で思案しきれなくて,Sarubiaの苦しい気持ちを継母さんに聞いて頂いた。
下は,そのお返事です。Sarubiaはこのお返事を聞いて迷いを解く事が出来ました。

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 2005/3/1 (Tue) 03:12:45      [お名前] :   継母  
   Sarubiaさんのお優しいお気持ち故にこれから苦しむ可能性が
大いにあるワンちゃんへのご心配をご自分のお気持ちよりも優先する事こそ大切なのでは、
とお考えになられて余計に迷われていらっしゃるのですね・・。いっそ「100%手術をしなくてはワンちゃんが苦しんでしまいますよ。」と
言う事ができればいいのでしょうが、おっしゃる通り私もワンちゃんへの麻酔のリスクやそのワンちゃんの状況がマーチと同じだとは
わからないという部分であれ以上の言葉を残す事をためらってしまいました。 確かに私もマーチに初めて腫瘍を確認した時、
特に本人が気にしていないのに 「手術で切除を」と言われた時はこちらが選ぶ事ができるだけに悩みました。 お医者様の言われる
「良性のままでたいした事にならない子もいるにはいます。
   それに麻酔のリスクが・・。」と言われると目の前の麻酔のリスクよりも自分の犬の生命力にかけてみたいという気持ちになってしまうのかも
しれませんね・・。  「うちの子だけは大丈夫な方に入るのではないか?」という気持ちが働くのかもしれません。私がマーチの時に
診ていただいていた先生には余りしっかりとした説明は望めず、自壊がマーチ独特の物だったのかどうか分からずにいましたが、
Sarubiaさんのお話を拝見して自己治癒力を期待できるものではなかったという事を初めて知りました。それを教えていただいて
余計にだからこそSarubiaさんがワンちゃんを思われて悩まれていらっしゃる事に深く賛同してしまうのですが、恐らくマーチの腫瘍を発見した当初の
自分を思い返してみると「先生に手術のお話をされたのでした方がいいというのもわかるが、リスクを考えて出来る事なら避けて通りたい。
それこそが自分の犬に対して今自分ができる良き判断なのでは。」とお考えのような気がします。同じ手術を受けたワンちゃんがそのすぐ後に
亡くなったお話も耳にされているというのもあって余計にそのお気持ちが強いのかもしれないですね。 どちらかというと、Sarubiaさんの
残されたお言葉の中で「こういう事があるから手術を完全にはすすめる事ができない。」とおっしゃっている部分を拾い集め、
それを心の支えにされて「やっぱり手術をしないという選択もありですよね!」と改めて心強く思いこもうとされたのではないかという感じを
受けました。殆どお気持ちの中で「今は手術はしない。」と決められていらっしゃるような感じすらしました。ですからもう私はこれ以上は
何も言う事ができないかな、と感じています。Sarubiaさんが「思い切って手術を受けられた方が・・。」というニュアンスを含んで
お話されていらした事は私にとっては明白でした。
   だからこそ、そういうSarubiaさんのお言葉をきちんと理解なさった上でなお「やはり今は受けさせない」とお決めになられたのでしたら
それはそれで飼い主さんが悩まれてご自分のワンちゃんの為に出された結論ですのでいいのではないかと私は思っています。
Sarubiaさんがおっしゃる通り、そのワンちゃんに対して責任があるのは飼い主さんですし私達はあくまでもただ知っている事を
お伝えするしかできない存在です。その中でお互いに交わした言葉の中で何か飼い主さんの心にひっかかる所があってそれが
ワンちゃんに還元されればよいのではと思っています。あの掲示板だけを頼りにしている方は殆どいらっしゃらないと信じたいですし・・。
皆様それぞれご自分なりに色々調べられているのではないかな・・?
それに、腫瘍の自壊が始まってしまうと、「どうしよう」なんて悠長に考えられる人は少ないと思います。願わくばSarubiaさんのおっしゃる通り
腫瘍が殆どの場合がマーチの様な末路を辿るのであれば、マーチのような状態になる前にはご決断いただきたいものだとは思いますが
何しろその頃にはきっと麻酔のリスクが更に高くなるという事もありますのでますます難しい問題ですよね・・。 初めて目にした
「腫瘍の自壊」という、まるでマーチの身を少しづつ崩していくような残酷な傷跡がショックで、「どうして避妊手術をしなかったんだろう!
どうして初めて腫瘍を発見した時に除去する決断をしなかったのだろう!」と随分皆で後悔しました。
それでも手術への様々なリスクを考えると私もやはり「した方がいいですよ。」と言い切る事ができません・・。
腫瘍が急激な変化をとげた時、あの方ならきっとご自分で調べられ、その時にご自分なりのワンちゃんに対して
一生懸命に考えられた決断を出される事と思っています。余りに酷な腫瘍の末路を目にした時、
私自身も安楽死という言葉がよぎりましたのでとにかくあの飼い主さんが後悔のない選択をされますようただ願うばかりの私です。

              漫画 老犬介護日記 掲示板より転用