☆チアミン欠乏症   
  ビタミンB1(チアミン)欠乏によって引き起こされる。ビタミンB1はCNSの正常な酸化性エネルギー経路に
必須で,最近では,この疾患を脳障害を伴った神経疾患とする傾向にある。灰白脳軟化症,大脳皮質壊死と
同義。
     ◇原因
  1,不適当な貯蔵によって食物中のビタミンB1が欠乏した場合。
  2,チアミナーゼを含んだ食物,特に“赤身”の魚ばかりを食べていた場合。
  3,長期間,食欲不振が続いた場合。
   
    ☆ビタミンA欠乏症   
  ビタミンAは上皮と粘膜表面が正常な機能を維持する上で必要で,その欠乏は視覚及び上皮組織の
異常に基づく症状を現す。
   ◇原因
  1,摂取不足
  2,ビタミンA結合蛋白(RBP)の低下
  3,体内貯蔵量の欠乏
  
    ☆ビタミンD過剰症   
  成長期,あるいは上皮小体機能低下症,腎不全などにおけるビタミンDの過剰投与に起因する。
ビタミンDの1日当たりの最低必要量は10〜20IU/kgであるといわれている。最低必要量の
50〜100倍を数週間〜数ヶ月投与すると中毒症状を現す。
 
    ☆くる病     
  くる病とは長骨の骨端腫大と湾曲を表す一般的用語。組織学的特徴は,骨形成部位の
石灰化不全である。
   ◇原因
1,カルシウムの欠乏 2,ビタミンDの欠乏 3,リンの欠乏。
  ◇カルシウム欠乏によるくる病
   若齡の犬にみられる。食物中のカルシウム不足。栄養二次性上皮小体機能亢進症により発症するが,   
現在では,肉類あるいは器官組織を大量に含む食物を与えつづける事に起因する場合が多い。
  ◇ビタミンD欠乏によるくる病
    犬のビタミンD不足はまれである。自家製の食物,あるいは低品質の穀類主体の市販の
    フードを与えている場合,発症の可能性がある。
  ◇リン欠乏によるくる病  
    犬のリン欠乏はまれである。自家製のリンを含まない食物,あるいは低品質の穀類主体
    の市販のフードを与えている場合に,発症の可能性がある。
  
     ☆骨軟化症     
  形成された骨基質への石灰化不全
     ◇原因
  1,ビタミンD欠乏症
  2,ビタミンDの代謝障害
  3,リンの蓄積
  4,リンの消費の低下
  
     ☆周産期低血糖症  
   妊娠に伴うケト-シス性低血糖。病態生理は不明。                   
 
             犬の診療最前線・interzoo より