☆乾性角結膜炎  
  涙液欠乏のために起こる。涙液は3層からなっており,水様性涙液の欠乏が原因である。
水様性涙液が減少するため代謝的に油性涙液が増加し,眼脂が多くなる。
  ◇病因
1,免疫介在性
2,神経病性麻痺:外傷による二次性(例:顔面麻痺)
3,犬ジステンバー感染
4,外科的:瞬膜線の切除に関連してみられる
5,薬物性:サルファ剤,副交感神経作用遮断剤,フェナゾピリジン
6,涙腺の機能低下
7,結膜の瘢痕化による分泌管の閉塞
 好発犬種:シーズ-,ラサ・アプソ,プードル,イングリッシュ・ブルドッグ,
  ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア,コッカ-・スパニエル,ミニチュア・シュナウザー
 
     ☆角膜潰瘍/デスメ膜瘤  
  角膜潰瘍は,角膜上皮欠損を伴った角膜実質組織の一部融解を呈するもので,角膜上皮および
表層実質が侵される表層性潰瘍とデスメ膜に至る実質深部まで,侵される深層性潰瘍とに分類される。
デスメ膜瘤はデスメ膜が潰瘍の床面から突出し,透明な小疱を形成する。短頭種の中心性潰瘍で
最もよくみられる。
  ◇病因
1,機械的外傷
   1)睫毛異常:睫毛重生,睫毛乱生
  2)眼瞼異常:眼瞼内反
  3)異物
  4)擦傷:ロープなど
  5)兎眼や麻酔による露出
2,薬傷:酸,アルカリ
3,感染
  1)細菌
  2)真菌
  3)ウィルス:ヘルペスウィルス
  4)クラミジア,マイコプラズマ
4,代謝性
  1)乾性角結膜炎(kcs)
  2)水疱形成と上皮びらんを引き起こす内皮の疾患
  3)アント゜ロゲン低下症
5,向神経性:三叉神経の眼技である感覚神経支配の不全
6,免疫介在生点状角膜炎
 
    ☆瞬膜腺脱出   
  瞬膜腺は線維性結合組織で眼窩周囲組織に付着している。この繊維性結合組織が先天的に
欠損している。また未発達であると,眼球が外眼筋により眼窩内に後引されたとき,眼窩後部の脂肪は
瞬膜腺を押し出すことになる。瞬膜腺が脱出すると炎症や肥大が起こる。瞬膜腺が瞬膜の遊離縁から
突出した状態を一般にチェリーアイと呼んでいる。
   ◇病因
1,瞬膜腺を固定している繊維性結合組織が先天的に欠損している。
  これは遺伝性と考えられ,ビーグル,アメリカン・コッカ-・スパニエル,セント・バーナード,
  ボストン・テリア,ペキニーズ,バセット・ハウンドなどの若齡犬に多くみられる。
2,眼窩や瞬膜の外傷に続発して発生する事もある。                
 

          
 犬の診療最前線・interzoo より