☆頭蓋下顎骨症 
  頭蓋下顎骨症はテリア系,特にウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアに報告が多く,下顎骨,下顎技,
鼓室胞,後頭骨に骨増殖の起こる非炎症性,非腫瘍性の骨増殖性の疾患である。通常は頭骨以外の骨格,
筋肉群に異常は認められない。
  ◇原因
  原因は不明であるが,テリア犬種に限られた発生である事から遺伝的要因が考えられている。
 
     ☆骨髄炎 
  骨皮質,骨髄の炎症で,化膿性の細菌,真菌,ウィルスなどの感染や異物などによる刺激に起因する。
一般には感染による骨髄炎の炎症が最も多く,原因として以下のものが考えられている。
    ◇原因
  1)細菌感染
  2)真菌の感染(ほとんどが血行性経路)
  3)非感染性骨髄炎(外科的な固定材料の腐食・アレルギー反応など)
骨髄炎を発症させる感染経路として,外部からの直接感染および血行性経路での感染が考えられている。
1,外部からの直接感染
  1)外科的な骨折治療時の失宣や不十分な減菌:医原生に引き起こされる細菌感染による事が最も多い。
  2)開放性骨折
  3)咬傷や草木などによる穿刺傷
  4)軟部組織からの二次感染
2,血行性経路
  小動物では比較的まれである。新生子では母犬が臍帯を咬みちぎるときに,臍静脈より血中へ感染が
  波及したり,あるいは母犬の乳腺感染症により全身性感染を起こし,化膿性関節炎,さらには骨髄炎を
  起こす。
 
    ☆肩関節脱臼 
  肩関節脱臼は臨床的に比較的まれな疾患である。先天性あるいは外傷性脱臼がみられるが,
一般的には後者が最も多い。肩関節では関節包がよく発達しており,内側および外側関節上腕靭帯に
よって支持されている。そのため関節包やこれらの靭帯が断裂しない限り脱臼の起こる可能性は少ない。
脱臼する方向によって,内方,外方,頭側および尾側脱臼に分けられるが,内方脱臼が最も一般的で,
特に小型犬種において起こりやすい。外方脱臼はまれであるが,大型犬種で起こりやすい。頭側および
尾側脱臼はかなりまれである。
   ◇原因
 1,先天性
   チワワ,ヨークシャー・テリア,トイ・プードル,ミニチュア・シュナウザー,スピッツ,ポメラニアンなど
    小型犬種にしばしば起こる。一般には内方脱臼であり,両側性である。
 2,外傷性
   交通事故,衝突など。
 
    ☆股関節脱臼
  股関節脱臼は,一般に外傷の結果生じ,通常円靭帯の断裂と関節包の分離あるいは弛緩を伴って
起こる。股形成不全の犬では,遺伝的に関節が不安定であり,より脱臼を起こしやすい。大腿骨頭の変位
方向に基づいて頭背側脱臼,背側脱臼,尾側脱臼,腹側脱臼および骨盤内脱臼(寛骨臼骨折に伴う)に
分けられる。この中で最も多い脱臼のタイプは頭背側脱臼である。                         
 
 
 
               犬の診療最前線・interzoo より